セミナーについて

講師紹介

今回のセミナーで講義をしてくださる講師陣の紹介です。講師の方々は講義の他に、食事や夜ゼミなどにも一部参加してくださります。

加藤(かとう )文元(ふみはる)先生

東京工業大学理学院数学系 教授

加藤先生は現在東京工業大学で代数幾何学、数論幾何学を専門に数学の教授をしておられます。

先生自身は学生の頃生物学科だったのですが、その頃考えていた数学が、実は整数論の中での重要なものであるということを、数学の先生から告げられ、それがきっかけとなって数学科へ転向するといった経歴をお持ちです。

過去のセミナーでは無理数の話やパスカルの三角形を拡張する話など、高校で学ぶ数学を掘り下げて、数学の深さを感じさせてくれるお話をしてくださいました。今セミナーの加藤先生の講義を聞いて、皆さんも数学の魅力を感じましょう!

1993年
京都大学 理学部 卒業
1995年
京都大学 理学研究科 数学教室 修了
1997年
京都大学大学院理学研究科
博士後期課程(数学・数理解析専攻)修了 博士(理学)
九州大学大学院数理学研究科助手、京都大学大学院理学研究科数学専攻准教授、熊本大学大学院自然科学研究科理学専攻数理科学講座教授などを経て現職に至る。
その間、ドイツ・マンハイム大学Wissenschaftlicher Mitarbeiter、フランス・ポアンカレ研究所客員研究員、マックス・プランク研究所客員研究員、パリ第6大学客員教授、レンヌ大学客員教授なども歴任。

川嶋(かわしま )健嗣(けんじ)先生

東京医科歯科大学生体材料工学研究所 教授

現在、ロボットは我々の生活と深い関わりがあり、様々な分野で活躍しています。

川嶋先生は手術支援ロボットの開発を行っており、空気圧を用いることで操作者に触覚を伝える研究をなさっています。

超高齢社会や医師不足など様々な課題を抱える日本には将来、必要不可欠な研究となるはずです。

医療の現場で活躍するロボットの技術に触れ、その未来について考えてみましょう。

1992年
東京工業大学 工学部 制御工学科 卒業
1997年
東京工業大学大学院 理工学研究科
制御工学専攻 博士後期課程修了
1997年
東京都立工業高等専門学校 機械工学科 助手
2000年
東京工業大学 精密工学研究所 助教授
2007年〜2008年
ワシントン大学 電気工学科
バイオロボティクス研究室 客員研究員 兼務
2009年〜2011年
内閣府 上席政策調査員 兼務
2013年
東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授
現在に至る
2014年
大学発ベンチャー企業リバーフィールド(株)設立
現在取締役兼務

瀬々(せせ )(じゅん)先生

産業技術総合研究所
人工知能研究センター機械学習研究チーム
研究チーム長

長年の研究成果が結実し、人工知能は急速に世の中に応用されつつあります。現在、既に画像・音声認識、翻訳などに応用されていますが、今後はロボットや医療、農学への応用が期待されています。瀬々先生は、人工知能の根幹にある機械学習(ディープラーニング等)の理論から、医療・農業データなど実データへの応用、さらには人間との親和性が高い人工知能の実現まで幅広い研究をなさっています。今後様々な分野への応用が期待される人工知能の世界を覗いてみましょう。

1999年
東京大学 工学部 計数工学科 卒業
2003年
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
複雑理工学専攻 博士課程単位取得退学
2003年
東京大学 理学部 生物情報科学学部
教育特別プログラム助教
2006年
お茶の水女子大学 理学部 情報科学科 准教授
2011年
お茶の水女子大学 理学部 情報科学科 准教授
2011年
東京工業大学大学院 情報理工学研究科 准教授
2014年
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
ゲノム情報研究センター 研究チーム長
現在
同研究所 人工知能研究センター 研究チーム長

土岡(つちおか )俊介(しゅんすけ)先生

東京大学大学院数理科学研究科 特任助教

土岡先生のご専門は、量子代数の表現論です。

量子代数、表現論などの言葉はあまり馴染みがないかもしれませんが数学の幅広い分野だけでなく、理論物理との関わりも深い分野です。

今回のセミナーでは「表現論と分割定理」というタイトルで 講義をしてくださいます。整数を分割する、というシンプルな問題にはどんな世界が広がっているのでしょうか?

先生は高校生のときに夏季セミナーに参加されたみなさんの先輩でもあります。

お楽しみに!

2005年
東京大学 理学部 数学科 卒業
2010年
京都大学大学院 理学研究科
数学・数理解析専攻(数理解析系)博士課程修了
2010年
京都大学 数理解析研究所 研究員(GCOE)
2011年
日本学術振興会特別研究員(PD,受入機関:Kavli IPMU)
2014年
東京大学大学院 数理科学研究科特任助教
現在に至る

森田(もりた )浩介(こうすけ)先生

九州大学大学院理学研究院 教授

近年、113番元素の発見、そしてその元素がニホニウムと命名されたというニュースが日本中を沸かせたことは記憶に新しいでしょう。実験核物理学をご専門とする森田浩介先生は、日本初、またアジアで初の、新元素発見という偉業を成し遂げた功労者でいらっしゃいます。ニホニウムの発見までにはどのような道のりがあったのか。元素探索の歴史について覗いてみましょう。

1979年
九州大学 理学部 物理学科 卒業
1981年
九州大学大学院 理学研究科 修士課程 修了
1984年
九州大学大学院 理学研究科 物理学専攻
博士後期課程 満期退学
1984年
理化学研究所 サイクロトロン研究室流動研究員補
1991年
理化学研究所 サイクロトロン研究室 研究員
1993年
理化学研究所 サイクロトロン研究室 先任研究員
1993年
理学博士取得(九州大学)
2003年
理化学研究所 加速器基盤研究部 先任研究員
2004年
自身の研究チームが、113番元素を合成確認
2005年
理化学研究所 フロンティア研究システム 先任研究員
2006年
理化学研究所 仁科加速器研究センター
森田超重元素研究室 准主任研究員
2013年
九州大学 大学院理学研究院 教授
2013年
理化学研究所 仁科加速器研究センター
超重元素研究グループ グループディレクター
現在に至る