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多くの同窓生があらゆる分野で活躍


 数理の翼夏季セミナーは、合宿形式のセミナーであり、将来の科学技術を担うべき若い世代を発掘し育成するために、全国各地から数理科学に優れた素質と強い関心を持つ高校生を招待します。フィールズ賞受賞数学者である広中平祐氏により1980年に第1回が開催されて以来、毎年夏に各地で開催され、今年で34回目を迎えます。 現在では、1600名を超える同窓生を輩出し、それぞれが数理科学を主とした様々な領域で活躍をしています。また、セミナーを通じて生まれたコミュニティは全国各地で育まれており、その影響力は拡大し続けています。


変わらない目的と、時代に合ったコンテンツ


 情報化社会の進展や学校での教育方針の変化等、時代とともに高校生の数理科学へのアプローチは変わってきているでしょう。そうした中で数理の翼夏季セミナーは第1回から「将来の科学技術の先導者となりうる人材を育成する」という理念は変わることなく現在まで続いています。さらに「最先端で活躍している研究者による講義」「年齢や経験を飛び越えた知的交流」等も毎回のセミナーで実施されています。 一方で、その時代に沿った参加者のニーズを常に考えておりを常に考えており、毎回違った側面が見られるセミナーを開催しています。34回セミナーも例外ではなく、参加者にとって最も得られることの大きいと思われるプログラムを企画しています。


自分だけではない他者との関係


 私たちが求めている「将来の科学技術の先導者」とは、自らの数理科学への関心や熱意はもちろんですが、そのほかに自分から他者への影響力他者から自分への吸収力を持っている人であると考えています。セミナーでは異なった関心や能力を持った高校生約40名が一同に集います。その中で自分が他者に対してどのような影響を与えることができるのか、他者から学ばなければならない経験はどんなものなのかを常に考えられる人です。数理科学に関心のある仲間一人ひとりに対して敬意を持ち、自分の力を発揮できる場を見出したいという人を私たちは求めています。


あなたはセミナーに参加して何を得られますか?


 第34回数理の翼夏季セミナーに参加することで得られることはなんでしょうか?私たちがセミナーを開催することで社会はどのように変わるのでしょうか?参加者に得てもらいたいことや、社会におけるセミナーの役割というのは私たちは日ごろから考えていますが、これらを現実のものと出来るかどうかは参加者次第です。セミナーに参加することで皆さんがきっと何らかの刺激や知見を得られると私たちは確信していますが、具体的に何を得られるのかはわかりません。この夏、その“何か”を得られる機会にチャレンジしてみませんか?みなさんのご応募お待ちしております。

第34回数理の翼夏季セミナー 実行委員長
NPO法人数理の翼 理事
柏木裕希